2013年10月15日火曜日

わた惣吟味なれそめ話~いわしの薄みりん一夜干し編~

遠い夏の日、長崎と佐世保に1泊2日で商品探索に行きました。
長崎の昆布問屋さんの帰り道、佐世保の岩坪海産さんへ立ち寄りました。
何かの雑誌で、干物や海産物が所狭しと並んでいる岩坪さんのお店の写真を見て、是非いつか行ってみたいと思っていました。

伺ってみると思った通り、あご(飛魚)や網カレイの干物など、ご当地ならではの海産物が所狭しと並んでいました。色々と吟味してサンプルを買って帰りましたが、その中に思わぬ逸品があったのです。

それはあまり見たことのない、いわしの開き生干しでした。見た目はあまり良くなかったのですが、岩坪の大将に勧められるまま、食料品は食べてみないと分からないと買って帰りました。

後で聞いたところ、岩坪さんでは隠れた人気NO.1だということでした。あじの開き、いわしの丸干は干物の大定番ですが、いわしの開きの一夜干しはあまり見かけないと思います。

大ぶりのいわしを手開きにして一夜干しにしたもので、さっとあぶって、お正油をチョロッとかけてジュワッとなったところをガブッと食べると何ともこれがうまい!

「どこにでもありそうで、どこにでもない。」食通をうならせる一夜干しの逸品でした。それ以来わた惣の知る人ぞ知る隠れたロングセラーのひとつとなりました。


0 件のコメント:

コメントを投稿